プログラミング講師としてのフリーランスの働き方
プログラミング講師案件が増加
近年、プログラミング講師案件が増加している理由
国や企業が提供する製品やサービスには、IT技術が活用されており、ITエンジニアは慢性的な人材不足でもあります。また、小学校でもプログラミング教育が導入されるなど、今後一般常識としてITスキルを身につける必要があります。
このような状況を受けて、プログラミングスクールや、企業の新入社員教育など、さまざまな場面でIT講師の案件が増加しています。
プログラミング講師案件の単価は言語によって異なる
T講師案件の単価は概ね「40~70万円程度」が相場になりますが、単価は教える言語によって異なります。
例えばJavaやC言語といった歴史が長く汎用性が高い言語は、需要も高いため単価は高く設定される傾向にあります。
またIT講師の単価は月単位や日単位での報酬が標準的ですが、時給制の案件もあり自分にあった働き方を選べる点も魅力です。
プログラミング講師にはフリーランスが向いている
IT講師にはフリーランスに向いています。IT講師は、各企業の新入社員への研修を行う4月~6月に最も需要が高まります。それに対してIT講師人材は圧倒的に不足しているため、この期間は確実に受注ができる時期になるのです。
新入社員研修のある春や秋に確実に稼いで、夏や冬のオフシーズンはスキルアップにあてたり、他のエンジニア案件に挑戦することも可能でしょう。このように年間スケジュールにオンオフをつけた働き方ができる点はフリーランスの強みであり、大きなメリットです。
プログラミング講師のメリット
次にIT講師として働くメリットをご紹介します。
- 定期的な案件の確保ができる(4月〜6月)
- 自分のレベルアップも可能
- 人脈が増える
- 残業がない
定期的な案件の確保ができる(4月〜6月)
先ほどもご紹介した通り、IT講師案件は繁忙期である4月~6月に新入社員研修の受注が必ずといっていいほど多く募集されます。需要に対してIT講師人材は圧倒的に不足しているため、これらの案件は他のエンジニア案件と比べても比較的競争の無い状態で、受注することができるでしょう。
フリーランスにとっては一番の課題であり悩みになる案件受注について、一定の時期に案件の確保ができる点は大きなメリットと言えます。
自分のレベルアップも可能
T講師として働くことで、自身のスキルアップも可能である点もメリットです。
教えるためには単に自分でできるだけでは上手くいかないものです。受講者のレベルに合わせて体系立てて説明することが必要になるため、自分の知識を整理し、理解しやすい形にしなければなりません。そのため、より知識の定着を図ることができ、自分のレベルアップに繋がります。
教えることで、相手の理解度や言葉の捉え方を受け止め、理解しやすい形で教えることになるため、コミュニケーションスキルの向上も期待できます。
IT講師案件をこなすことで、自分の知識・スキルを整理し幅を広げられることに繋がるでしょう。
人脈が増える
IT講師案件をこなすことで様々な分野、世代の人との人脈を広げられることも大きなメリットです。講師として働くことで受講生やIT研修を企画した企業の関係者との人脈構築にも繋がります。将来的にIT講師として構築した人脈が、エンジニア案件の受注に繋がることも考えられます。
エンジニアとして活動していると、長期プロジェクトや客先への常駐案件が多くなり、人脈を広げる機会は少なくなりますが、IT講師として活動することで人脈作りをできる点もメリットとなるでしょう。
残業がない!
休日出勤がない!!
GW・夏休み・年末年始を家族と過ごせる!!!
IT講師は稼働時間が予め決まっており、基本的に残業がありません。
よくある開発現場にあるような休日出勤はありません。
さらに進捗の遅れによる高稼働による残業、休日出勤、大型連休をつぶしての進捗の挽回などありません。
休祭日での呼び出しやシフト勤務などもありませんので、GWや年末年始、お盆など大型連休など、海外旅行に行ってもなんの後ろめたさもありません。
大いに遊んで、大いに家族サービスして、大いに英気を養ってください。
エンジニア案件ではプロジェクトの進捗状況によっては、どうしても残業が多くなったり稼働時間が読めない部分も多いと思いますが、IT講師は残業がなく稼働時間も計算しやすいです。そのため、自由な時間を作りやすく自分のスキルアップにあてたり、英気を養うための時間にするなど、メリハリのついた働き方が可能でしょう。
プログラミング講師として働くデメリット
年間を通しての仕事ではない
プログラミング講師案件は年間を通じて仕事があるわけではないことは、デメリットとして挙げられます。繁忙期である4月~6月にはかなりの数の案件が出てきますが、繁忙期ではない時期にはそれほど多く案件がないため、受注を確保することが難しいでしょう。
IT講師として働く時期と、エンジニアとして働く時期を切り替えて、需要に合わせた働き方をしたり、繁忙期にできる限りの案件を受注して閑散期にはスキルアップを図ったりするなど年間を通じた働き方を工夫する必要があります。
一定の実務経験とコミュニケーションスキルが必要
IT講師の多くの求人では、講義をするプログラミング言語の開発経験年数が条件となっていることがほとんどです。研修の受講者レベルによって求められる開発経験は異なりますが、最低限1~2年程度の経験は必須と言えるでしょう。
また一定以上のコミュニケーションスキルも求められます。
確かに一定以上のコミュニケーション力は必要ですが、基本的にご自身が身につけている技術を教えるので、開発現場などでコミュニケーション力不足で嘆いている方でも十分通用することが多いです。また、研修講師を通じてコミュニケーション力は格段に上がりますので、まずはご面談の機会をいただけることを希望いたします。
プログラミング講師として働くには
次にIT講師として働くために身につけておくべきスキルを3つご紹介します。
- 実務経験3年以上
- ベースとなるスキルの習得
- 国際標準の資格があると有利
実務経験3年以上
先ほどご紹介した通り、IT講師案件の募集要綱には実務経験を求められることが多いため、受講対象となるプログラミング言語の3年以上の実務経験を積んでおくと良いでしょう。
実務経験が3年に満たない場合でも、これまでの開発実績がスキル面の不安を払拭するものであれば、講師として活躍できるはずです。
ベースとなるスキルの習得
IT講師には、対象となるプログラミング言語の知識やスキルが求められます。IT研修は新入社員向けに行うことが多いため、ITスキルのベースとなる言語やスキルに関するものが多いです。そのため、Java、PHP、ネットワーク、C言語、データベースなどのベースとなるITスキルを身につけておくとよいでしょう。
またシステムエンジニアとしてのスキルと同様に、講師としてのスキルも求められます。IT研修は新入社員に向けて行われるため、スキル習得だけが目的ではなく「論理的思考力」や「行動力」「自主性」といった、社会人としての自立を支える基礎スキルを身につける目的もあります。IT講師として活躍するためにはただITスキルを教えるだけでなく、社会人としての基礎スキルや姿勢も教えられることが求められていると言えるでしょう。
国際標準の資格があると有利
ITスキルが基礎スキルとなっている現在では、将来的にエンジニアとして評価の高い資格の取得ができる人材を育てたいという企業が増えてきています。そのため国際的なIT技術資格を保有していれば、IT講師としての付加価値つきます。また資格を保有しているだけで客観的に実力を測れるため、仕事に対してプラスに働くでしょう。
主なものでは、
- Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 認定試験
- シスコ技術者認定アソシエイト(CCNA)
などは国際的な評価も高いので、保有していれば武器となるでしょう。
プログラミング講師を目指してみよう!
Tに関するスキルはIT市場の拡大とともに、その必要性は高まっています。企業でも人材育成にITスキルに関する研修を積極的に取り入れており、今後ますますIT講師に関する需要は高まるでしょう。それに比べてIT講師の人材はまだまだ不足しており、フリーランスとして活動すれば安定した受注を得ることは難しくありません。
またIT講師は一定時期に多くの案件数があるため、フリーランスエンジニアにとっては計画的な受注ができるなどメリットも多い職種です。この記事を参考にぜひIT講師を目指してみてください。